画像補正を実現するために不可欠な照明特性の均一化

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照明特性がバラついていると、むしろ画質が悪化してしまうことも

下の画像をご覧ください。照明特性にバラつきがあると、誤った状態把握をしてしまい、結果的に補正が効かない、あるいは画質が悪化してしまうケースも生じます。

特に読取装置の照明については、高い均一性が求められる上に、読み取るサンプル幅以上の照明幅が求められます。そのため、いくつかの照明素子をつなぎ合わせたり、複数の照明ユニットを千鳥配置にすることで、広い幅を確保するなどの対策が考えられますが、照明素子や照明ユニットの継ぎ目において、照明特性のバラつきが発生してしまいます。

しかし、照明特性を均一化するのは簡単ではない。そこで......

照明特性のバラつきを防ぐには、以下のような対策が必要です。

  • 可能な限り継ぎ目のない、一様な照明を用意する
  • 継ぎ目がある場合は、照明素子間の距離を一定に保つ
  • 照明素子の位置などの影響を最小化するために光を拡散させる、もしくは照射角の広い照明を用いる

しかし、ただ継ぎ目のない長尺照明を用いただけでは、基材や検知したいスジムラなどの欠陥によって光の反射特性が異なるために、読取性能が不十分になってしまうこともあります。こういった場合、照明の照射角度を装置に合わせて最適化するなどの調整が不可欠ですが、その際、搬送バラつき影響の受けやすさなども考慮しながら最適な角度を見つけ出す必要があり、かなりの試行錯誤が必要となります。

Jet Pressの開発では、実験を重ね、搬送バラつきだけでなく、基材しわなどの基材表面状態の影響を受けにくく、かつスジムラは見えやすい角度に最適化してきました。

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